きっとこの活動をしている人ならば、「この人にはあんまりじっくり見て
ほしくないな」という人がいると思う。
私の場合は、手書きのベテランの方と、やっぱりある程度信用のお
ける情報保障を提供されるパソコン要約筆記者。
ある利用者団体の会議でのこと。
利用者のほかに、手書きで活躍されているベテランの方、パソコン要
約筆記経験1、2年くらいのパソコン要約筆記者もいた。
パソコン要約筆記者は、私たちが出す画面を食い入るように、いや、
どっちかというとにらみつけるように見ていた。誤字があったらすかさず
……なんて感じも伝わってきた。
(そうじゃなかったら申しわけないけど外れてないと思う・笑)
お休み時間に手書きの方がこちらにいらして、ねぎらってくれた。
と同時に、もっと要約したほうがいいと言った。
利用者の方がお話をされるので、ある程度ゆっくりの速度のために、
ほぼ全文に近いものがそこに入れられていた。
まあもちろん、テープ起こしで言うところの「ケバ」は取って、ダブりは
省いてはいたんだけど。
確かに手書きの人から見たら、「いっぱい出てくりゃいいってわけじゃない」
ということになると思う。
もっともっと省ける言葉もいっぱいあるのも十分承知している。
でも……、その辺がとっても難しいところだと思う。
パソコンのメリットが、その辺にあるのではないかと思うから。
話って、要約される段階がある。何%って。
それを全くシンプルにできる限り要約してしまっては、パソコンも手書きも
変わらなくなってしまう。
パソコンと手書きの違い、「良さの違い」は、手書きにしろパソコンにしろ、
要約筆記者はきちんとわかっていないと、お互いも、そして自分も、
ごっちゃになってしまうと思う。
私もOHPをたまに見ることがあるけれど、パソコン要約筆記と一緒に見ない
ように心がけないといけないと思っている。
「お互いの良さ」の認識は、とっても大事だと思う。
一応、休み時間に、会のまとめ役の方に感想を聞いてみた。
そうしたら「だいたいこれでいい」と。
「文字数が多すぎる?」とも聞いたが、「そんなことはない」と。
あくまでも私の考えだけど、ある程度追いつける速度の話の場合、パソコン
要約筆記においては、要約ももちろん大事だけど、その前に文章を「丸める」
力が大事になってくると思っている。
手書きの場合は、手で書くわけだから当然もう「丸める」のは当たり前のことで、
すでに耳に入るときに書かなくていい言葉は入ってこないのではないかと思う。
でもパソコンの場合は、「追いつくのがいい」という考えがまだまだどこかにあるから、
手書きの人の耳のように、最初から打たなくていい言葉を削って聞くことが
できていないんだと思う。
だから意識して「丸める」。
話し言葉って、丸めるだけで随分読みやすくなるもの。
それができるようになると、入力もう~んと楽になる。
「丸める」コツは、横着になること。1打でも少なくキーを打とうとする気持ちが大事。
ああ、めんどくさがりのまさに私にぴったり。(笑)